ミネラルというと、乳製品でお馴染みのカルシウムが良く知られてますが、ほかにも体には13種類のミネラルが必要なんです。
その中でもマグネシウムは特にカルシウムと密接な関わりを持っているので、マグネシウムについてちょっと深掘りしてみます。

栄養関係のセミナーではカルシウムと並んでマグネシウムを重要視されます、マグネシウムのサプリメントを飲んでも体の中でどう作用してるのか今一つ実感しにくいですよね…

しかし、先日うっかり火傷をして腫れて真っ赤になってしまったんです。
そんな時、毎日の炊飯に入れているマグネシウム液が火傷に良いって言うことを思い出し、腫れた所に乾いたらつけてを何度か繰り返して塗ると不思議なことに翌朝水ぶくれにならず痛みも消えてました。

他にもあくちが切れた時にもマグネシウムの液を薄めて塗っておくと翌日にはほぼ違和感もなくなってました。

老犬の介護を指導してる方は、治りにくい老犬の褥瘡が早く乾燥することに驚いてました。

マグネシウムってカルシウムのように注目されてない地味~な栄養素だけど即効性を実感することができました。



マグネシウムの働き


マグネシウムは食事で食べた栄養をエネルギーに変えて筋肉や内臓を動かしたり、神経の興奮を鎮めたり、骨の形成にも必要だし、余分な塩分を排泄したりと体のあらゆる所で300種類以上の酵素反応に関係している働き者のミネラルです。
マグネシウムを沢山含む硬水を飲んでいる地域には脳卒中や心臓病が少ないというデーターがでてるくらい生命維持に欠かせない栄養素です。

マグネシウムはカルシウムとのバランスが重要


ミネラル類は互いに協力しあったり、逆に張り合って体を機能させます。
 マグネシウムはカルシウムと常にバランスを取って神経や筋肉を正常に機能させています。

筋肉は、筋肉の細胞にカルシウムが入ることで収縮しますが、 その細胞に入るカルシウム量の調整するのがマグネシウムです。ですからマグネシウムが不足すると筋肉の収縮がスムーズにいかず痙攣やふるえがでたりします。
良くこむら返りやチックを起こす人はマグネシウム不足の場合が多いので意識的にマグネシウムを摂って下さい。

でも、もし血管壁で痙攣が起きると怖い狭心症や心筋梗塞です。
これはマグネシウム不足だけが原因ではないでしょうが、マグネシウムを補充することで予防できる部分があるとするならば心配な方は積極的に摂る方がいいのでは…。

 また、マグネシウムは骨を正常に代謝させる働きがあり、不足すると骨を正常に作れず、骨がもろくなってしまいます。

 骨粗しょう症の予防にはカルシウムだけじゃなくマグネシウムの事も考えてください。


●マグネシウムが不足すると
動悸、不整脈、神経過敏、抑うつ症

●カルシウムが不足すると
骨粗鬆症、肩こり、腰痛、神経過敏



ストレスに弱いマグネシウム


マグネシウムが欠乏すると体内のカルシウムも上手く使われなくて細胞がむくんだ状態になり疲れやだるさを感じます。 
日本では、子供の頃からカルシウム補給に牛乳が推奨されていますが、最近カルシウムの摂り過ぎが身体からマグネシウムを失わせ、バランスを崩してる事が判ってきました。
 
理想的な比率はカルシウム2に対しマグネシウム1です。
成人1日の必要量がカルシウムで600mg に対しマグネシウムは300mgの比率です。

成長期にはカルシウム必要量が多く、12~14歳男性は1日900mg、30~49歳男性は600mgです。
一方マグネシウムは成長期で240mg、30~49歳で320mgと多いです。
マグネシウムはストレスによって消耗される性質があることから成長期よりも働き盛りの世代に必要な量が増えるようです。 

日本の和食は自然にミネラルを摂ることができましたが、乳製品の摂取量が多い国ではカルシウムとマグネシウムの摂取比率が3~4:1とカルシウム過多で心臓疾患による死亡率が高いと報告されてます。

食事で摂った栄養は吸収されてこそ


マグネシウムを多く含む食品としては、
昆布・ひじき・のり、種実類のごま・アーモンド・落花生・くるみ等
また、大豆食品の豆腐や納豆、穀物、切り干し大根、オクラ、しらすにも含まれています。
しかし、最近は精製加工された食品が多く、加工過程でマグネシウムは減少していますので食品で毎日の必要量を摂るのは難しいようです。

また、マグネシウムが不足する大きな原因に体に吸収されにくいと言うことがあります。食事で摂った栄養素は吸収されてこそ価値がある

ミネラル類は細胞内に入るためにはイオン化されなければ細胞膜を通り抜けれない
無機質のミネラル類は胃酸によってPHを下げられてイオン化されるので、胃酸が少ない人はミネラルが吸収されにくいと言うことです。
なので食事と一緒にクエン酸やレモン汁など酢の物を食べる事で効果があるようです。

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ペットにとってもマグネシウムは重要です

マグネシウムってホント体に必要なんだって改めて思いましいたけど、
ペットにとってもマグネシウムは重要な栄養素なんです。

ペットの世界でミネラルが原因の病気といえば結石です。
結石は食餌が原因の事が多く、解決するには石ができる原因を知って欲しいですね。
膀胱に石が出来る原理を考えることで解決方法が見えてくるはず。

結石は体内のミネラルバランスが崩れることが切っ掛けになって結晶をつくります。


ならば何故ミネラルのバランスが崩れるのか?です。

端的に言うと、その原因の一つはタンパク質の摂りすぎです。
タンパク質は体を酸性化しますので、体を中和するために体内にあるカルシウムが使われ不足すると骨や歯から溶かしだしてカルシウムを賄います。
それを脱灰といいますが、その脱灰が止まることなく進むとカルシウムが体内に溢れて他のミネラルとのバランスが崩れてしまいます。

例えばストラバイトは何らかの原因で膀胱内で細菌感染を起こし、感染によって剥がれ落ちた膀胱壁のかけらを核にして体内のカルシウムやマグネシウムやリンがくっついて石になると言われてます。

石の成分がカルシウム、マグネシウム、リンであることから、ペットの結石に出される療法食では、それらを抜いたフードを勧められます。

しかし、原因はそのミネラルを抜いて解決するものではないようです。
根本的な原因は過剰なタンパク質とタンパク質を代謝する為に必要なミネラルのバランスが崩れていることです。

結石になると療法食を一生食べさせるよう勧められることもあります。しかし、先に書いたように体の生命維持に不可欠なミネラルを欠くことは他に影響でない筈がありません。

影響は先ず被毛の艶がなくなったり、薄くなったり、元気がなくなり大人しくなった様に見えます。また、長くなると皮膚疾患が出ることもあります。


我が家の保護猫も1歳になる頃ストラバイト結石になって、
それも、上の写真の直径1㎝の石が3つも出来てしまい、この大きさでは到底出ないとの診断でしたので手術で取り出しました。

その後、療法食を勧められましたが、まだ若い子ですから体質を改善して再発させないことを考えて、タンパク質と脂質が低めなフードと必要なサプリメントを組み合わせて飲ませてきました。
現在9歳半ですが再発しないで元気すぎるくらい元気です😁

先生のお話だと、結石は再発しやすいとのことです。
ウチの猫は幸いにも手術で無事に取り出して貰えたので
後は石を作らないように食餌を考えなければいけません。
それは日常のことですから飼い主にしか出来ないことですね。

その子の病状や、年齢、生活習慣を考えて、
その子に合った方法を選択しなければ、
同じことをしていれば体は変わりませんね。


まとめ

私たちもペットも、一生を健康に暮らして、病気を持たずに最後まで美味しい食事を食べて穏やかな老後を送るために、毎日の食事をおろそかにしないこと。
それが最期まで愛犬愛猫と笑って居られる秘訣です。
そう気づいた、今から始めましょうよ。
5年後、10年後もおたっしゃで居てね。
心より愛を込めて💖